今日の迷言・余言・禁言

みんな「惨め」をさらして生きている!

昨年11月、両親を溺死させたとして一人の女性が逮捕され、先頃、懲役4年の判決を受けた。実際には親子三人で利根川に飛び込み、無理心中しようとしたのだが、自分だけ“生き残ってしまった”結果の判決だった。母親が81歳で認知症とパーキンソン病を患い、10年以上も献身的に介護し続けてきた娘の決断だった。先に言い出したのは父親の方で、それまで新聞配達の仕事を真面目に続けてきたが体調を崩し、仕事ができなくなり、生活に行き詰った。47歳の娘は父親の“提案”に即応じた。もう疲れていた。死の直前、生活保護を受けようと市役所に出向いたが、生活事情をしつこく問われて、申請は出来たのだが“惨めさ”に我慢ができなくなった。そう何度も法廷で「惨め」という言葉を使った。彼女を“死に駆り立てた”のは、その気持ちが一番だった。車で飛び込む直前、父親が「あっちゃん、ごめん」と背中で言っていたという。多分、父親も“惨め”な気持ちでいっぱいだったのだろう。彼女に“間違い”があるとすれば、それは「惨め」なのは彼女だけではない、本当は“みんな惨め”で、辛くて、悔しくて、明日が見えないんだけど、でも、だけど、どこかで“ちょっとだけ楽しいこと”もあるから、もしかしたら、明日は“もうちょっとだけ良いこと”あるかもしれないから、生きている。半透明な過去を引き摺り、本当はだれでも「惨め」をさらしながら、素知らぬ顔で、生きている。


最近の記事はこちら

世界に誇れる「ウイルス撃退」の発見⁉

奈良県立医科大学の矢野寿一教授を中心と研究チームが「新型コロナウイルス」に対して、そのウイルスの99%が1分間で無害化してしまう“魔法の飲み物”を発見した。まだ試験管による実験段階での研究成果で、人間…続きを読む

「セクシー」が、なぜいけないのか

人間の「平等」を主張しようとする場合、先天的な“違い”というものをどう捉えるかは重要な観点となる。産まれ持っての“違い”は、誰にもどうすることも出来ない。その違いを無視して、強引に「平等」を主張するの…続きを読む

「東京ドーム」を「三井不動産」が救済⁉

最近は大手企業と言えども「買収される」時代になった。昔は、買収と言えば、経営危機の状態となって初めて“出てくる話”だったのだが、最近はそうではない。例えば「東京ドーム」という一部上場の企業がある。この…続きを読む

「すべての人が主役…」って、何なんだよ⁉

私は極力“同業者の悪口”は言いたくないのだが、それでもたまにカチンとくる人物がいる。例えば、星ひとみ氏がそうだ。彼女は近年「カリスマ占い師」として脚光を浴びている。ただ、彼女が実際には何で占っているの…続きを読む

「NYダウ」「仮想通貨」「日経平均」史上最高値⁉

私が《「日本株」が暴騰し始める「初夢」⁉》として、これまで停滞気味だった日本株の動きが大きく変わり始めていることを指摘し、もしかしたら急騰し始めるかもしれないことを予告したのは11月10日のことだった…続きを読む

Copyright© 2015 NAMIKISEIRYU All Rights Reserved.