今日の迷言・余言・禁言

経済誌が「孤独」を特集する時代

『東洋経済』という雑誌が「孤独という病」を特集している。当たり前の話だが、その名称の通りビジネスマン向けの経済誌であるから、本来ならコラムとしても扱わないような内容を何故か特集しているのだ。その理由は、現役世代にも“孤独死”を遂げる人たちが徐々に増えてきているからであるらしい。つまりビジネスマンの“緊急課題”として、仕事よりも、経済よりも、まずは“孤独死”を取り上げるべきという理由からのようだ。実際に“孤独死”を遂げる人たちがどれくらいいるのかというと、年間3万人である。一般的な感覚からすると、その多くは“老人”と思いがちであるが、実際には老人は思いのほか少ない。どうしてかというと、現代は各地域で民生委員とか福祉関係者とかが“老人世帯”に関しては或る程度把握していて、日頃から連絡網が行き渡っているからだ。その点、現役世代に関しては“単身”であっても干渉しないのがルールのようになっている。したがって、病気になって周りとの“接点”が失われたとしても、本人が助けを求めなければ、見過ごされがちとなってしまうのだ。しかも現代人の中には、病気になっても、途中から通院や入院を嫌う人たちが多くなってきた。各種の手続きや申請が複雑であり、待ち時間も長いので、それ自体が病人にとってはやっかいであり苦痛でもある。身内が傍に居れば手伝ってもらえるが、そうでない場合には病人自身がすべて行わなければならない。結局、途中から“生きる”ということを投げ出すようになる。一つの実例が掲げられている。若年性がんに侵された30代の男性は、社労士事務所に勤めていたが休職し、実家の両親には心配をかけまいと何も話さず、マンションの一室で終日過ごすようになった。毎月、母親からは息子の為に手紙と野菜が送られてきていた。結局、彼の死を発見したのは、住人から「異臭がする」ということで駆け付けた管理者たちであった。近年、この彼のように“親には心配や迷惑をかけまい”とする若者が多くなった。それは明らかに間違いである。親には“心配や迷惑をかける”方が親孝行なのだ。心配や迷惑をかけまいと“孤独死”したからと言って、親に迷惑が掛からないと思うのは大間違いである。親戚や近隣の人達から、ご両親は“無言の責め”を受ける。いや、仮に責められなくても、本人たちが強い“自責の念”を持つ。死ぬまで持ち続ける。つまり、父母が死ぬまで“迷惑をかけ続ける”ことになる。それよりは実家に戻って、親元で治療した方が治る可能性だって出て来るかもしれないのだ。いや治らなかったとしても、親の方には“最期まで世話した”という満足感が残る。人は誰でも、自分にできる“精一杯のこと”をしたいという想いで生きている。親に“迷惑をかける”ということが、親孝行の場合だってあるのだ。


最近の記事はこちら

世界に誇れる「ウイルス撃退」の発見⁉

奈良県立医科大学の矢野寿一教授を中心と研究チームが「新型コロナウイルス」に対して、そのウイルスの99%が1分間で無害化してしまう“魔法の飲み物”を発見した。まだ試験管による実験段階での研究成果で、人間…続きを読む

「セクシー」が、なぜいけないのか

人間の「平等」を主張しようとする場合、先天的な“違い”というものをどう捉えるかは重要な観点となる。産まれ持っての“違い”は、誰にもどうすることも出来ない。その違いを無視して、強引に「平等」を主張するの…続きを読む

「東京ドーム」を「三井不動産」が救済⁉

最近は大手企業と言えども「買収される」時代になった。昔は、買収と言えば、経営危機の状態となって初めて“出てくる話”だったのだが、最近はそうではない。例えば「東京ドーム」という一部上場の企業がある。この…続きを読む

「すべての人が主役…」って、何なんだよ⁉

私は極力“同業者の悪口”は言いたくないのだが、それでもたまにカチンとくる人物がいる。例えば、星ひとみ氏がそうだ。彼女は近年「カリスマ占い師」として脚光を浴びている。ただ、彼女が実際には何で占っているの…続きを読む

「NYダウ」「仮想通貨」「日経平均」史上最高値⁉

私が《「日本株」が暴騰し始める「初夢」⁉》として、これまで停滞気味だった日本株の動きが大きく変わり始めていることを指摘し、もしかしたら急騰し始めるかもしれないことを予告したのは11月10日のことだった…続きを読む

Copyright© 2015 NAMIKISEIRYU All Rights Reserved.