今日の迷言・余言・禁言

私に「神とは何か」を教えた小説群

私は外国の小説をあまり読まないので、海外の「宗教小説」については知らない。けれども、日本の宗教小説は十代から二十代にかけていろいろと読んだ。その中で“キリスト教”に関連する小説は、遠藤周作氏の小説が“群を抜いている”と思った。私は彼の作品を通じて「イエス・キリストの実像」を知ったし、江戸時代における“隠れキリシタン”の実態を知った。さらにいちばん貴重だったのは「神とは何か」を教えられたことである。それまで、私が漠然と抱いていた「神」に対するイメージを、ものの見事に打ち壊したのが『沈黙』だった。そして、それ以降、私の神は決して“完璧な存在”等ではなく、黙って“見守るしか出来ない男”に変わった。そうして、それだからこそ“親友”のように親しめる存在となったのだ。もし、彼の小説群を読まなかったら、しだいに「神」を遠ざけるようになってしまったと思う。その遠藤周作氏の“未発表作品”が長崎県の「遠藤周作文学館」で見つかった。秘書によって清書された『影に対して』という作品だ。知らなかった母親の生きざまを辿りながら、いつしか啓発されていく男の物語104枚であるらしい。この種の作品は存在していないので、ぜひ活字化してほしい。宗教的な要素を持った小説というのは、よほど上手い書き手でないと、お説教じみた作品になってつまらなくなる。要するに、これこれの信仰をすれば、こんなに変わることが出来たとか、奇跡のようなことが起こったとか、最終的には救われたとか、そういった“お説教じみた内容”になりがちなものだ。けれども、遠藤周作氏の小説には、それがなかった。理不尽な出来事がいっぱい書かれていて、それが史実に基づいた内容で、だから誰も反論できない。一部の国では「発禁になった」ともいうが、それだけ“本当のこと”が書かれていたということだ。そして、それを隠そうとするような宗教国家に、もはや「神」など存在しない。


最近の記事はこちら

世界に誇れる「ウイルス撃退」の発見⁉

奈良県立医科大学の矢野寿一教授を中心と研究チームが「新型コロナウイルス」に対して、そのウイルスの99%が1分間で無害化してしまう“魔法の飲み物”を発見した。まだ試験管による実験段階での研究成果で、人間…続きを読む

「セクシー」が、なぜいけないのか

人間の「平等」を主張しようとする場合、先天的な“違い”というものをどう捉えるかは重要な観点となる。産まれ持っての“違い”は、誰にもどうすることも出来ない。その違いを無視して、強引に「平等」を主張するの…続きを読む

「東京ドーム」を「三井不動産」が救済⁉

最近は大手企業と言えども「買収される」時代になった。昔は、買収と言えば、経営危機の状態となって初めて“出てくる話”だったのだが、最近はそうではない。例えば「東京ドーム」という一部上場の企業がある。この…続きを読む

「すべての人が主役…」って、何なんだよ⁉

私は極力“同業者の悪口”は言いたくないのだが、それでもたまにカチンとくる人物がいる。例えば、星ひとみ氏がそうだ。彼女は近年「カリスマ占い師」として脚光を浴びている。ただ、彼女が実際には何で占っているの…続きを読む

「NYダウ」「仮想通貨」「日経平均」史上最高値⁉

私が《「日本株」が暴騰し始める「初夢」⁉》として、これまで停滞気味だった日本株の動きが大きく変わり始めていることを指摘し、もしかしたら急騰し始めるかもしれないことを予告したのは11月10日のことだった…続きを読む

Copyright© 2015 NAMIKISEIRYU All Rights Reserved.