今日の迷言・余言・禁言

日本の「お宝美術品」が各国に眠っている⁉

大英博物館は9月3日、江戸時代の浮世絵師である葛飾北斎の“本の挿絵原画”103点がフランスで見つかり、それらすべてを収蔵したと発表した。それらの作品は順次ウェブサイトで公開し、早ければ来年にも“一般展示する”予定であることをも伝えた。一連の作品は、1829年に本の挿絵として描かれたもので、1948年にオークションにかけられ、その後フランス人コレクターが秘蔵していたものらしく、昨年パリで発見された。今や「葛飾北斎」の名は世界に通用する。日本人のわれわれが観ても素晴らしいと感銘するが、とりわけフランスでの評価が高い。ゴッホなどヨーロッパの画家には“浮世絵”の影響を受けた人物も多いのだ。江戸時代には、我が国はまだ“鎖国状態”だったはずなのに、こと“浮世絵”などの芸術作品は海外のコレクターに流れたものも多く、フランスやオランダやアメリカや中国などで、日本の“未公開の作品”が埋れたままになっている可能性はまだまだある。美術品というのは、人によってその価値観がまったく異なる。ある人にとっては「国宝級の作品」が、ある人にとっては「紙くず同然」に過ぎなかったりする。したがって、コレクターだった人物が亡くなった後、二束三文で処理されてしまうようなケースも多い。考えてみれば、私が所有している“占いの古書”なども、必要のない人にとっては“ゴミの山”にしかすぎず、そういう扱いを受ける可能性は十分にある。占い専門の古書店では、時々、異常に高い値のついた古書を見掛ける。それは古書店主が、或いはコレクター的な人物が、その古書に対して価値を見出しているからだが、あまりに高額だと、さすがに“売れ残って”いつまでもある。もう少し“値”を下げれば、購入したい人はいるだろうに…と思うことが多い。作品としての“価値”も大切だが、誰にも読まれることなく埃だらけになって、世の中に“埋もれてしまう”ことの方が、私には損失であるよう思う。古書というのは、当たり前の話だが、売れても著者には一円たりとも印税が入らない。売れないまま“取り残される”より、読まれてその価値を見出される方が、著者にとってもどれだけ嬉しいことだろう。占いの古書の場合、購入者は大体がプロ占い師か、プロではなくても研究者に決まっている。プロ占い師で“大金持ち”の人など滅多にいない。そして“大金持ち”の占い師は、そういう本には興味を示さない。これからの時代は“埃塗れの本”自体が敬遠される。若者は、手にさえ取ろうとしない。古書店が、なぜ頑なに“高額の価格”を守り続けるのか知らないが、もう少し柔軟性があって良いような気がする。


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