今日の迷言・余言・禁言

「豊かさ」が産んだ「いびつな思想」

日本人に比べて、欧米人の考え方は良くも悪くも“極端”な場合が多い。今回、或る写真に対して二つの考え方が“ガチンコ対決”しているのだが、正直、私はそのどちらにも賛同しかねるのだ。SNS上で論議の的となった写真とは、射殺されたライオンの後ろで、熱烈なキスを交わす男女の写真だ。これは「トロフィーハンティング」によって見事獲得した“戦利品”としてのライオンを前に記念撮影されたものであるという。つまり、釣り師が巨大な魚を釣り上げて一緒に記念撮影するのと同じような感覚で写したもので、英雄の証しとしての一枚だというのだ。それに対して動物愛護の団体などから一斉に非難の声が上がった。「ライオンを殺して何が嬉しいの。あなたたちの心は病んでいる」とか「トロフィーハンティングを犯罪にすべきだ」とか「ライオンとあなたたちの立場が逆転すれば良かったのに…背後から襲われて、その痛みを知るべき」とか、過激なものも多い。それに対して本人たちは「これは飼育されているライオンで野性のライオンではない。飼育されているライオンを殺して何が悪い。牛や羊と同じように、ライオンファームで飼育したハンティング用のライオンなんだ。貧しい南アフリカにはハンターが落としていくお金が必要なんだ。フェンスに囲まれた敷地内で行われるスポーツでしかない」と意に介さない。さて、どちらの言い分が正しいのか。或いは同感できるか。何度考えても、私には両方共に理解も共鳴も出来ない。まず、動物愛護派たちの意見は、少し極端である。他の動物たちの場合でもそうなのだが、あまりに“野生動物”を自分たちの飼うペットと同じような感覚でとらえすぎている。この人達には「人間」も「他の生き物」も“同等に扱うべき”という考え方が根底にあるようだが、それは違う。なぜなら、われわれは基本的に動物を食して生きている。一方で“動物愛護”を唱えながら、その一方で牛肉を食べ、豚肉を食べ、鶏肉を食べ、魚を食べている。それは太古から行われてきた“生きていくための知恵”であり、自然な食生活である。あらゆる動物たちも、自分たちに必要な動植物を食べて生きている。そういう循環の中で“生態系”というものは維持されていくのだ。確かに、ハンティングのためにライオンを飼育するのは良いことではない。けれども、だからと言って「立場が逆転すれば良かった」というのは言い過ぎである。一方、ハンターたちも、いくら戦利品と言っても、射殺したライオンの前で熱烈なキスをするのはやり過ぎである。それに「貧しい南アフリカにはハンターが落としていくお金が必要」と言っているが、もっと別な形で支援する方法はいくらでもある。要するに、両方ともに“豊かすぎる人たちの発想”なのだ。日々生活に追われていれば、過度の“動物愛護”に走ることもなく、ハンティングというスポーツに興じることもない。双方ともに“豊かすぎる生活”の中で培われた「いびつな思想」なのだ。


最近の記事はこちら

世界に誇れる「ウイルス撃退」の発見⁉

奈良県立医科大学の矢野寿一教授を中心と研究チームが「新型コロナウイルス」に対して、そのウイルスの99%が1分間で無害化してしまう“魔法の飲み物”を発見した。まだ試験管による実験段階での研究成果で、人間…続きを読む

「セクシー」が、なぜいけないのか

人間の「平等」を主張しようとする場合、先天的な“違い”というものをどう捉えるかは重要な観点となる。産まれ持っての“違い”は、誰にもどうすることも出来ない。その違いを無視して、強引に「平等」を主張するの…続きを読む

「東京ドーム」を「三井不動産」が救済⁉

最近は大手企業と言えども「買収される」時代になった。昔は、買収と言えば、経営危機の状態となって初めて“出てくる話”だったのだが、最近はそうではない。例えば「東京ドーム」という一部上場の企業がある。この…続きを読む

「すべての人が主役…」って、何なんだよ⁉

私は極力“同業者の悪口”は言いたくないのだが、それでもたまにカチンとくる人物がいる。例えば、星ひとみ氏がそうだ。彼女は近年「カリスマ占い師」として脚光を浴びている。ただ、彼女が実際には何で占っているの…続きを読む

「NYダウ」「仮想通貨」「日経平均」史上最高値⁉

私が《「日本株」が暴騰し始める「初夢」⁉》として、これまで停滞気味だった日本株の動きが大きく変わり始めていることを指摘し、もしかしたら急騰し始めるかもしれないことを予告したのは11月10日のことだった…続きを読む

Copyright© 2015 NAMIKISEIRYU All Rights Reserved.