今日の迷言・余言・禁言

「イリーナの場合」露の焼身自殺

大昔「フランシーヌの場合」という歌があった。ちょっと、もの悲しい歌なのだが大ヒットした。実話に基づいた歌で、パリの路上で“戦争や飢餓”に抗議する目的で焼身自殺した若い女性フランシーヌ・ルコント氏を弔うかのような歌だ。国連事務総長に手紙を送ったりしたようだが、相手にされなかったらしい。当時十代だった私は、歌詞の内容的なものはよく解からず、何んとなく“物悲しい旋律”が気に入ってレコードを購入した。先日10月2日にロシアで地方のインターネットメディア「コザ」の編集長をしている若い女性イリーナ・スラビナ氏が、治安当局が入る庁舎前の路上で焼身自殺をした。その直前にSNS上に「私の死についてはロシアを責めて欲しい」という“謎の言葉”を記している。その前日、彼女の自宅に治安当局から捜索が入った。治安当局側からの発表によれば、彼女に国外の反体制派支持団体からのパンフレット提出を求めていたという。ところが、彼女が応じなかったので家宅捜索に踏み切ったという。あくまで「その証人」として提出を求めたもので、容疑者ではないという。したがって治安当局側に言わせると、焼身自殺も、SNS上の言葉も、理解に苦しむものでしかない。フランシーヌの場合と同じように、焼身自殺で“抗議”すべき事柄ではなく、あの歌にも出てきたように《あまりにも哀しく》そして《おばかさん》なのかもしれない。若い時の“感受性”や“正義感”には、時として“思いつめ過ぎ”“思い込みすぎ”な場合もある。年齢がいってくると、多少、柔軟性を持って受け止められることでも、若い時の情熱というのはストレートで、後先を考えない場合も多い。けれども或る意味では、それこそが“若さ”であり、“純粋な情熱”であり、“一途な行動”でもある。年齢が教えてくれる“世の中”を、知ってしまったことに対しての或る種“うしろめたさ”のようなものはいったい何なのだろう。


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